旅 - 国 内-

資生堂アートハウス

連休最後の日、渋滞覚悟のドライブへ。
行き先は、静岡県の掛川市にある「資生堂アートハウス」
資生堂がコレクションしている香水瓶の世界へ
初代社長の福原信三氏の化粧品は特別な感性的価値観を生み出すことができる
工藝芸術品と捉えて、香水瓶はその象徴的存在として蒐集されたとのこと。

もうこの書体や色調から「THE 資生堂」期待昂まります。
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1800年代からアールデコ期までの香水瓶は本当に小さな芸術品。
皮や象嵌、金箔が施されている凝った箱のパッケージまでが
価値のある商品であったことをうかがわせます。

近代までの香水瓶もあり、特にアメリカの経済力が強まった頃からの香水瓶には
時代背景も反映されているようで、別の面白味がありました。

個人的に「この時代によく〜」と目をひいたのは
電球を模した「VOLT」という香水瓶でピヴェール社の1922年のもの(バカラ製)
電球並みの薄さのガラスにエッチングという技術力と
当時としてはかなり斬新なデザインが気に入りました。
ピヴェール社は、ルイ16世の御用達でフランス最古の香水メーカーとのこと。
1774年創業ということは…240年前、日本は江戸時代…

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建物は谷口吉生・高宮真介による設計。
低めにきられた大きな窓からのひかりと景観にも世界観が。
舟越保武の彫刻作品も!


同じ敷地にある「資生堂企業資料館」では、いきなり号泣!
祖母の愛用していた香水の香りに、つい記憶と感情が揺さぶられ…
歴代の香水の香りが実際に体感できるなんて…
その他、創業からのあゆみ、広告などなど企業の云々ぬきに見応えありました。

トップ企業として社会への責任を文化芸術で反映できる力量。
創業者の理念が生き続けるところが素晴らしいと感じます。
こうだからトップになれるのか、トップだからできるのか…
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帰りも渋滞ほぼなく、東京から車で約3時間
資生堂アートハウス
前期がバカラを中心に、後期はラリックを中心にした(10月2日〜)展覧会


掛川という町は、我が社の会長から金唐革コレクションの二の丸美術館や
掛川の葛布の壁紙がアメリカで爆発的に流行った話しを聞いていたので
訪れたかった町でした。今回は、いつもの長居癖で資生堂しか観れませんでしたが
町の鰻屋さんで逢った元気でかわいい地元農家のおばちゃまに
掛川の魅力をたーっぷりと聞き、また訪れる約束をしたので
再び出掛けてみようと思います。


by wallart | 2015-09-25 10:01 | 旅 - 国 内-

輸入壁紙の「わ」が暮らしの中のデザイン・暮らしを楽しむちょっとした気づきをお届けします


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